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2018/08/02
~高利回りでも大失敗?不動産の利回りなんて嘘だらけ~
投稿者:UI city株式会社
不動産投資、利回り10%以上なのに大赤字になる!?
皆様、こんにちは。UIcityの知念です。
今回は皆様が投資をするにあたって必ず、注目するポイントである「利回り」について、同業他社から大ブーイングを受けることも覚悟で、ぶっちゃけ論を書いていきますので、すでに不動産投資をされている方や、たまたま今購入を考えている方もけっして目をそむけずに読んでいただけると幸いです。
1.「利回り」とはそもそも何か
一言で言ってしまうと「利息や配当金の投資額(元金)に対する割合」です。つまりどういうことかと言いますと
例えば、私がAという投資商品に100万円投資したとします。年間受け取ることができる金額は5万円でした。
こういった場合、投資額100万円に対して受け取ることができた金額は5万円、つまり5%です。
計算式:受取金額(年間) ÷ 投資額 = 利回り
ちなみに不動産投資の場合の利回りというのは、「家賃収入÷物件価格×100」で表します。
例えば、2000万円の投資用マンションを買ったとします。そして、年間の家賃収入が200万円でした。
そういった場合であれば、「200÷2000×100」ですので利回りは10%です。つまり10年間、家賃収入がこの額で入り続けた場合、物件購入代金を全額回収できてしまうのです。
現在、投資をされている方であればご理解いただけるかと思いますが、年間利回りが10%というのはかなり驚異的な数字です。
不動産投資業者もこういった高利回りをうたい文句にネット上で広告をばんばん打っているのが現状ですから、多くの投資家さんも興味を持たれるわけです。
しかし、世の中そんなに甘くはありません。ここで、分かっていただきたいのは「うまい話には必ず裏がある」ということです。
高利回りをうたっていても落とし穴は思った以上にたくさんあるのです。
2.表面利回りと実質利回り
先ほど説明した利回りのことを一般的には「表面利回り」といいます。書いて字のごとく、「表面的な」利回りの事です。そして、もう一つ重要なのが「実質利回り」というものです。これもまた、書いて字のごとく「実質的な」利回りの事です。
もう一度、先ほどの利回りの計算式を思い出してください。あの時出てきた数字は2つでした。つまり、「投資額(物件購入額)」と「家賃収入額」です。ここで重要なのが収入の数字です。もちろん実際の収入がたくさんあれば利回りは上がるのです。しかし、よく考えてください。不動産の収入を得るのと同じように、不動産を持っていれば必ず「コスト」もかかりますよね。
代表的な部分で言うと、下記の通りですね。
◆住宅ローン支払額
◆修繕積立金、管理費
◆固定資産税等税金
◆火災保険料
◆物件に掛るリフォーム費用
仮に毎月10万円の収入が入っていたとしても、下記のようにお金がかかるとどうでしょうか。
○住宅ローン支払額 7万円
○修繕積立金、管理費 2万円
○火災保険料 1万円
○固定資産税 都市計画税 3万円
これだけでもコストが13万円になります。つまり入ってくるお金よりも出ていくお金の方が多いのです。
利回りは、もはやマイナスですよね。
不動産投資業者の提案資料で、表面利回りのみしか説明せず、実質利回りを把握していなかったがために後悔されるオーナー様は非常に多いのです。
実質利回り計算式 :{ (年間家賃収入 - 年間コスト) ÷ 物件価格}×100 = 実質利回り(%)
ですから、最低限、実質利回りをこれでもかとばかり把握しておいてください。
3.空室リスクの恐怖
先ほどの、実質利回りを把握しただけでは不動産投資は全くもってうまくいきません。断言しておきます。
なぜなら、先ほどの実質利回りというものはあくまでも「家賃収入が入ってくる前提」ですから、家賃収入が入らなければ(つまり空室の場合)机上の空論で終わってしまうのです。
そのため、考えなければいけないのはいかに空室にならないような物件を選ぶか、いかに空室時もサポートをしっかりしてくれる業者から購入するか、という部分です。
不動産投資で成功するも失敗するも9割はここをしっかりと想定できているか否かにかかってくると言っても過言ではありません。
4.家賃下落リスク
家賃収入は生涯にわたって一定であるものではありません。物価の変動を考えなければ基本的には家賃は下落していくものだと考えておかなければいけません。
利回りについても、最初だけの数字しかみていなければ後々「こんなはずじゃなかった」と後悔される日が必ずやってくるでしょう。
ひどい業者にあたってしまうと、「オリンピック効果で家賃相場は必ず上がりますから心配しないでください」とか「このエリアは将来リニアが開通するから確実に家賃が上がります」とかいいことばかり言ってきます。
もちろん、私も将来の家賃相場がどうなるかは知りません。予想はできても断言はできないのです。
そもそも、そういった未確定のことを断言すること自体、違法行為ですからどれだけいいことを言われても基本的に家賃相場は落ちていくと考えておいてください。
せめて、住宅ローンの期間分だけでも家賃の下落を想定したシュミレーションを把握しておく必要がありますね。
まとめ
この他にも様々な部分で、リスクや想定外のことはあります。例えば、実際に収入を得れたとしても(つまり想定の利回りを得られたとしても)、収入には所得税などの税金がかかります。
不動産を買ったら不動産取得税、不動産を持っていたら固定資産税、不動産で収入を得れば所得税、と税金ばかり取られるのが不動産ですからそういったことも加味したうえで、本当にいい形で投資を行っていただきたいと心底願っております。